平成22年 春季彼岸会「聞其名号」
「聞其名号」とは『仏説無量寿経』に、「聞其名号信心歓喜(その名号を聞きて信心歓喜せんこと)」と示されている言葉です。親鸞聖人はこの本願成就文の言葉を「「聞」といふは、衆生、仏願の生起本末を聞きて疑心あることなし、これを聞といふなり」と述べられています。
阿弥陀如来は煩悩という迷いの心を中心に生きる私たちを救い、さとりの世界に導く為に、救いの法である名号を完成され、「われをたのめ(南無)必ず救う(阿弥陀仏)」と喚び続けておられます。これは阿弥陀如来が仏のいのちをかけて成就された救いの法であり、いま私の上に恵まれている「南無阿弥陀仏」のいわれ(仏願の生起本末)であります。