平成29年 秋季彼岸会「和顔愛語」
「仏説無量寿経」のなかに、和顔愛語という言葉があります。
やわらかな笑顔とやさしい言葉で人に接することの大切さを教えてくださる言葉で、自分も相手も幸せになることが出来ます。
にこやかな赤ちゃんの顔を眺めていると、ただそれだけで、心がとても穏やかになります。逆に、相手から怒った表情や、きつい言葉をかけられると、こちらも身構えてしまいます。たとえ、こちらに非があったとしても、決して良い気分にはなれません。
もちろん、笑顔や優しい言葉かけがすぐに身につくというものではないかもしれません。
しかし、その努力をするところにこそ、大きな意味があるように思えます。
ご門主様は、伝灯奉告法要のご親教のなかで、念仏者の指針として、和顔愛語という生き方を勧められ、「たとえ、それらが仏様の真似事(まねごと)といわれようとも、ありのままの真実に教え導かれて、そのように志して生きる人間にそだてられるのです。」とお示しくださいました。
今日こうしてお彼岸のお参りをされました皆様方におかれましては、どうか本日のご縁を大切にされ、日々の生活のなかで、和顔愛語の心持で日暮しいただきますよう念じあげます。