平成27年 春季彼岸会「白色白光」
春の彼岸の花文字は、白色白光です。この言葉は、仏説阿弥陀経のなかにある言葉です。
「青色青光 黄色黄光 赤色赤光 白色白光」、お浄土に咲く蓮の花は、青色の花は青く光り、黄色の花は黄色に光り、赤色の花は赤く光り、白色の花は白く光り輝いている。
それぞれの花がそれぞれの持ち味を充分に発揮して、しかもお互い決して他の花の邪魔をしないのです。
私たちは、私と色合いの違った人、私の意見と違う考えの人、私の意見に反対するような人に対しては、ともすれば自分の都合の悪いことは聞かないように、その人を遠ざけたり、自分の意見を押しつけようとします。相手の色をすべて否定して、自分の色一色に染めようとしてしまいます。
これに対して、阿弥陀如来さまの世界、お浄土は、お互いがお互いを認め合う世界、お互いがお互いを照らし合う世界です。
阿弥陀如来さまは、私たちは、みんな違っていいのですよと教えてくださっています。
そして、そんな自己中心な私たちを、それぞれが互いの良さを認めあいながら、一つになって生きる調和のある世界、お浄土(彼岸)へ生まれさせてやりたいと願い、南無阿弥陀仏のお念仏となって、「必ず救うぞ、われにまかせよ」といつも喚びつづけていてくださるのです。